楽しいを強制させない

唐突ですが自分はワールドビュッフェが好きです。
コスパ、料理の種類、ソファ席の座り心地が好み、Wi-fiがある…最高ですね、毎日行きたいくらいです。

味も普通に好きなんですよね、そりゃ1番好きかと言われるとそうではありませんが、チェーン店では1番。
馴染みのない高いお店に一人で行くくらいならこっち行きますと言うくらいには。

ただ、周りの人に聞いてみると、好きどころか「不味い」って言う人が複数いて驚きました。
その人達は、自分の周りの中では比較的グルメな方だと思います。
普段もっと良いものを食べたり、食事を美味しいものを食べたい、楽しみたいという感覚がある人達なのでしょう。

自分は食事=栄養補給と考えるくらい興味が無く、一度そのメニューで好きな店を決めたらもう一緒その店で良いやと思う人間です笑
(カレーと寿司はココ、と言う店はすでに決まっています)

昔良く家族に外食を連れまわされてた事があるのですが、そこそこお高めの所に連れていかれても普段行く店とリアクションが変わらないので「もうお前連れて行きたくない」って言われた事があります笑
いや、美味しんですけど、普段行く店も美味しいしそこまで違いがないというか…そんな繊細な舌も持ち合わせていませんし…



で、この時の事を思い出した時にふと昔の失敗に気付きました。
コーチ1年目か2年目、当時自分は「頭を使って考えながらプレーしよう」という事をテーマにしていたと思います。
相手が何をしてくるか読み、それがハマった時が1番快感でした。
勿論今もそれは大切だと思っていますし、指導の中に取り入れていますが、それを教えていたのが本能型の選手だったと言う事。

ストリートボーラーで向上心があったH。
彼がプレーする環境が無いと言う事なので一緒に練習したりアドバイスを良くしていました。
が、技術的な事はグングン伸びるのにバスケットのゲームの事になると上手く伝わらない。
自分の指導力不足なのか、どうしたら彼に論理的な思考を身につけさせれるんだと悩んでいました。

結論から言うと、今彼には指導していません。
たまにピックアップで一緒になったらプレーするので仲違いしたとかでは無いのですが。
ただ、合わなかった。
そして、彼の楽しみ方事を理解していなかった。

彼はカッコいいプレーが出来たり、シュートが決まったりすると素直に喜びを表現する選手でした。
自分は例えビッグプレーが起きても「どうしてそうなったか?」「再現するにはどうすればいいか?」と考えてしまうタイプで、彼のナイスプレーをシンプルに評価出来ていなかった。
例えいいプレーをしても「今のムーブ良かったからこの動きを足してここを見ながら判断するともっと良いぞ」とか。
今なら分かります、まず褒めろよと笑
自分がいいプレーをしたと思っても評価せず、次の課題やダメな所を指摘し続けるコーチ…そりゃついてこないですよね。

スタバの新作美味しい〜って言ってる女子高生に「それ何キロカロリーあるか知ってる?○○のスムージーなら国産の素材にこだわっててカロリーも控えめで〜」とか御託並べるのと一緒です。
(流石にこれは直接言ったこと無いです。)

監督と選手の立場であればチームの目標に向けて取り組む必要があるのでまた違ったと思いますが、スキルコーチ と選手、一パートナーとしては適切なアプローチでは無かったかなと今は思います。

シュートを決める。
バスケットの1番大切な事で、1番シンプルで、シュートが決まった時が1番最初にバスケ楽しいって思える事の1つだと思います。
それがバスケを始めてから何年経っても喜べる。
これって素晴らしい事だと思うと同時に、自分は今シュート1本決めただけで喜べるか?と思ってしまいました。

上手くなるのも大事。
上を目指すのも大事だけど、1番最初のバスケの原点に立ち返る事。
バスケを楽しんでいる人に良かれと思って楽しみ方まで強制しない事。
当たり前の事を考えさせられました。


p.s そんなHは今日久々に見たら、後輩達に楽しそうにシュートを教え1on1をしていました。
彼の今の姿を見れただけで満足している自分がいます。
いつかワールドビュッフェに連れて行こうと思いました。
(嫌だって言われたら1on1でボコる自分が浮かびます。)

BASKETBALL SKILL COACH - NOMUTAKU

神戸を中心にバスケットボールのスキルアップコーチを行っています。シュート、ドリブル、パスなどの基礎技術から、試合で起こりうるシチュエーションを想定したドリル、あなたのプレイの弱点を克服する自主トレメニューなどを提供しています。コーチングのご依頼や、個別トレーニングのご依頼は nomura23@konbas.jp まで。 疲労を軽減させるストレッチ方法もご紹介します。